モーツァルトの弾き方って?

あっという間にゴールデンウィークが過ぎてしまいました。

みなさんいかがお過ごしでしたか?

今日は受験を経て一年振りに戻ってきてくれた生徒さんのお話です。

彼女の次なる課題の曲を何にしよう、と考え、相談の結果、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番をやることにしました。

モーツァルトは全部で5曲ヴァイオリン協奏曲を作曲していますが、この第3番はメロディがとても美しく、技術的にも他のものより少し易しいため、最初にモーツァルトのコンチェルトを弾く時はこの曲をおすすめしています。

スズキメソードでは第4番、第5番が最後の方に出てきますが、まずは第3番をさらうとモーツァルトらしさがわかってもらえると思います。

実はモーツァルトには他の作曲家とは違う点がいくつかあります。

例えば、曲の中で気持ちをこめて歌いすぎない、という点です。

とても美しいメロディなので気持ちよく歌いたいところですが、日本人の大好きなこぶしを聞かせる歌い方はモーツァルトでは御法度とされています。

リズムや拍はあまり揺らさず弾きます。

また、キラキラとした音質で弾くことが要求されます。

モーツァルトの音の出し方は他の作曲家とは違うため、キラキラの音が出せないとモーツァルトらしさがなくなってしまうので注意が必要です。

そして、トリルの扱い方も拍頭より前に出さないで弾くことが通例とされています。

色々挙げていくとキリがないのですが、モーツァルトは基礎的なテクニックがとても大事なので、技術的には他のコンチェルトより易しめですが、粗がでやすい曲でもあるのです。

さてさて、久しぶりにもかかわらず、変わらぬ笑顔で通ってくれている生徒さん。

彼女は私の生徒の中でも群を抜いて素直な子です。

天真爛漫な彼女なので、フレッシュで元気の良いモーツァルトが弾けるようになると思います!

数ヶ月後の仕上がりが本当に楽しみです♪